本稿では,分散並列環境におけるOSレベルの資源管理方式を実験可能にする シミュレーションモデルについて議論する. OSレベルの資源管理方式をシミュレーションにより実験可能とするには, 資源の消費状況を把握できること及び様々な資源操作機能が組み込まれていることが 重要である. そのためのモデルは特に,並列アプリケーションにとって重要な共有データのアクセス が組み込まれていることと,OSレベルの資源管理方式の性能差を導くために 計算機に内在する種々の物理資源制約ボトルネックを反映する仕組みを持つことが重要である.